第230話マタニティセンターの下

日が落ちるころ、古い医療地区は人影を失い、都市が死んだ建物のためだけに取っておく、あの特有の沈黙へと空っぽになっていった。

セント・メリエンは鉄の脇門と、ひび割れた石畳の一帯の奥に座していた。街灯の下で外壁は青白く、窓は真っ黒だ。外から見た者は、かつてその内部が何を隠していたのか、想像もしなかっただろう。

シャーロットは車を降りた瞬間、吐き気に襲われた。

恐怖のせいではない。

恐怖だけではない。

思い出してしまったからだ。

空気そのものがおかしい。

冷えた石。

古い消毒薬。

湿った場所に長く放置された金属。

ジェームズはすぐに彼女の横へ来た。

「シャーロット」

彼女は無理やり...

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